マンションのリフォーム[3]…施主なら知っておきたいリフォーム工事の契約書が持つ意味

2015/12/04 2015/12/30

契約書無しでリフォーム工事

現在、国民生活センターに寄せられるリフォーム関係のトラブルは年間1万件を越えています。

その多くは

というものです。

こういったリフォームトラブルの要因の多くは「口約束」での依頼が関係しています。
小さな工事だから、わざわざ契約書を作るまでもないと安易に依頼してしまい、請求書や仕上がりを見て相談が寄せられます。

リフォームとはいえ数十万〜数百万円のお金が必要な工事です。
契約書や書類を交わす事は、リフォーム工事を成功させる上でとても重要な要素なのです。

リフォーム工事を発注する時に忘れてはいけない3つのポイント

これらはリフォーム工事ではよくあるトラブルです。
しかも全て、口頭による発注が原因です。

私たち施主側は数万円の工事にいちいち契約書なんて面倒。
業者側も施主さんが急いでいるからとついつい書類仕事を後回しにしがちです。

契約書には、

が記載されています。

契約書

つまり「発注主が誰で、請負人が誰で、何の仕事を請負うか、期間はいつからいつまでか、請負費用はいくらか」を記した大切な書類です。

出来たものが思った物と違う、頼んでもいない仕事で費用を請求された、仕事が終らないといったトラブルが発生した場合、契約書が無ければ責任の所在が明確になりません。口頭での約束は有効ですが、言った言わないでメモると収集がつかなくなるのは容易に予想が出来ます。

どんな小さな工事でも、必ず契約書は必要です。
契約書を出して来ないリフォーム会社、工事業者は、責任意識が薄いとも言えます。

契約書は「発注主が誰で、請負人が誰で、何の仕事を請負うか、期間はいつからいつまでか、請負費用はいくらかを記した大切な書類」です。
しかし契約書はほとんどの場合、用紙1枚又は2枚程度のボリュームです。
工事の全てが書き込まれているわけではありません。

契約書だけでは私たちが希望する内容を「約束通り」工事してもらえるとは言えないのです。
そこで工事の内容を詳細にした、図面、仕様書、見積書が必要になります。

planning

つまり「何の仕事を請負うか」を明確にするために図面や仕様書が必要になります。
そもそも図面や仕様書が無ければ、出来上がった時に何を確認すれば良いのでしょうか？

図面や仕様書などを疎かにするということは、約束通りの仕事をする

工事によっては図面や仕様書を省いても良い場合があります。
それは契約書だけで、「何の仕事を請負うか」という仕事内容が明確になる場合です。

ローンの申込をするとき、保険に入る時、契約書の裏に書かれた細かい文字を「どうせ一般的な事が書いてある」と読む事を省略するケースがあります。
きっと多くの人はそれで困った経験もないでしょう。

だからリフォーム工事の契約書でも細かい約款を読まない人が大勢います。
でもリフォーム工事の契約書は一度でいいので全て目を通しましょう。

リフォーム工事の約款には一般的な事以外に、「工事の保証期間」「工事が約束通りに行われなかった場合のペナルティ」「支払が行われなかった場合のペナルティ」「紛争解決の手段」など施主にとって重要な事柄が記載されています。

自動車のローンは長くても5年払えば終ります。保険の契約も気に入らなければ解約や変更すれば済む話です。
しかし、住宅は一生つき合う可能性があります。あの時読んでおけば良かったとずっと後悔するリスクがあるなら、契約時に数分かけて目を通すくらいの慎重さが欲しいものです。

少々固い話になってしまいましたが、契約書というのは「誰に何をいくらの費用で依頼するか」を書き記した大切な書類です。
そもそも契約書と図面、仕様書等が無ければ、約束通り出来上がっているのか確認のしようがありません。

どんなに急いでいても、どんなに小さな工事でも契約書を交わす事は必要と覚えておいて下さい。
それが施主の権利を守る事にもなります。

登録3分！最寄りの有名リフォーム会社があばたオリジナルのリフォーム提案・見積書を無料でつくります。