マンションの構造 RC工法とSRC工法
戸建て住宅は木造建築が主流ですが、マンションは鉄筋コンクリートで作られています。
この鉄筋コンクリートの工法にRC工法とSRC工法があります。
この違いを説明します。
RC構造とは？
マンションの多くはRC構造です。
RCとは鉄筋コンクリート構造の事です。
英語のReinforced Concrete Constructionの頭文字を取ってRC構造(RC工法)と呼びます。
「Reinforced」とは強化されたという意味です。
FRPという素材名をよく耳にすると思いますが、FRPはFiber Reinforced Plastic(繊維強化樹脂)という意味でその頭文字を取ったものです。
FRPの「R」も「Reinforced」です。
鉄筋コンクリート構造は鉄筋とよばれる鉄の芯をコンクリートの中に流し込んで作ります。
コンクリートは圧縮する力には強いのですが、引っぱる方向には弱いという特徴があります。
鉄筋は引っぱる力に強く、錆や熱に弱いという特徴があります。
この二つを合わせる事で、コンクリートの引っぱる方向に弱いという弱点を鉄筋が補い、鉄筋の錆びやすい熱に弱いという弱点をアルカリ性のコンクリートで覆うという相乗効果が生まれます。
家庭で使うフライパンのなどのイメージから鉄が熱に弱いというと「？？」と思う方もおられますが、鉄は熱を加えると柔らかくなる特製があります。だから製鉄工場では溶かして製品を作りますね。ガスコンロにかけたくらいではなんともありませんが、火災事故になると強度が下がります。コンクリートで鉄筋を覆う事でその弱点をカバーするのです。
SRC構造とは？
SRC構造とはRC構造に鉄骨の骨格を加えたものです。
RC構造の芯の部分に鉄骨が入っているイメージです。
Steel Reinforced Concrete Constructionの頭文字を取ってSRC構造(SRC工法)と言います。
鉄骨が入る事で、強度が増し、同じ強度ならRC構造よりコンクリート量を減らす事が出来、建物の重量を軽くすることが出来ます。
マンションに重さなんて関係あるの？と考えられるかもしれませんが、地盤沈下などの影響を考えると軽い事は大きな利点になります。
マンションオーナーにとってRCとSRCのメリットデメリットは？
SRC構造のマンションは鉄骨により強度が上がる事で柱などが細くなり、RC構造に比べて広い室内空間が実現出来ます。
デメリットは建設コストが上がり価格が高くなることです。
RC構造はSRC構造に比べて安く出来る事、ある程度、形が自由になるためデザイン性が高い外観をつくりやすいと言えます。
デメリットはSRC構造とは逆に柱が太くなる事でしょう。
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